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身代わり妹

第15章 【最終章】幸福

「だれのおはか?」

気付けば、優太が下から私の顔を覗き込んでいた。


「うん、ママのお姉ちゃん」

優太の目線までしゃがみ、優太の手を取った。


「しんじゃったの?」

「うん」

”死”というものが優太にわかるだろうか……そう思いつつ返事をする。



「ママの病気を持っていってくれたのよ……」


姉が助けてくれたこの命。

そのおかげで、私は今こうして幸せを感じられる。



「やさしかった?」

「……うん」

思わず涙が溢れ出て、優太がハッとした顔をした。


「ごめんね…大丈夫だから……」

優太の頭を撫でて立ち上がり、涙を拭おうと優太に背を向けた。


途端に抱き寄せられる身体。

パパ大好き凛に足元を叩かれながら、私は凌太の胸の中で涙を拭った。

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