
僕らのために
第2章 夏空
つまり、浅井薫という女性は学校でも人気が高かったし、武田という友人もそのファンの一人だったのだ。
それから武田は僕以上に張り切って準備を進めた。近場の海について調べるためにわざわざ何冊も旅行雑誌を買ってきて、下見にも行ったらしい。僕がここはどうだろうとか言うと、いや、こっちのほうがいいと言って譲らなかった。挙げ句には日帰りの予定でいた僕を散々馬鹿だとか意気地がないだとか言い出して、先輩に一泊する許可をとってこいと言い出した。
さすがにその話は流れたのだか、その代わり面白かったらもう一度そのメンバーで遊びに行こうという返事をもらった。
武田は相当がっかりしていたが、お前にしてはよくやったよと僕に言った。お調子者な武田にかかると万事この調子だったが、僕も嬉しかったので、特に腹もたたなかった。
僕らは近場の海岸で評判の良いところを探して予定を組み、8月2日に行くことにした。朝早くに出発し、午前午後とたっぷり泳いで夜に花火をして帰るという予定だ。夏休みに入ってからその日がくるまでが長かったこと長かったこと。夏休みが長いと思ったのは、あれが最初で最後だったと思う。
それから武田は僕以上に張り切って準備を進めた。近場の海について調べるためにわざわざ何冊も旅行雑誌を買ってきて、下見にも行ったらしい。僕がここはどうだろうとか言うと、いや、こっちのほうがいいと言って譲らなかった。挙げ句には日帰りの予定でいた僕を散々馬鹿だとか意気地がないだとか言い出して、先輩に一泊する許可をとってこいと言い出した。
さすがにその話は流れたのだか、その代わり面白かったらもう一度そのメンバーで遊びに行こうという返事をもらった。
武田は相当がっかりしていたが、お前にしてはよくやったよと僕に言った。お調子者な武田にかかると万事この調子だったが、僕も嬉しかったので、特に腹もたたなかった。
僕らは近場の海岸で評判の良いところを探して予定を組み、8月2日に行くことにした。朝早くに出発し、午前午後とたっぷり泳いで夜に花火をして帰るという予定だ。夏休みに入ってからその日がくるまでが長かったこと長かったこと。夏休みが長いと思ったのは、あれが最初で最後だったと思う。
