
僕らのために
第2章 夏空
ついにその日を迎えた。眠れないということがないように前々日に武田と徹夜しただけあって、前日は早くからしっかりと眠れた。
朝起きると、カーテンが淡く光っていた。窓を開けると、光が部屋へ入ってくる。ありきたりな表現だが、僕の心を表しているようだった。
朝食を済ませて家を出る。持ち物は一昨日武田と徹夜で準備したから抜かりない。僕がいってきますと言うと、母が事故だけはないようにと言った。
待ち合わせのバス停に行くと武田がいた。
「遅いぞ、レディとのデートの待ち合わせは男が先に来るのがマナーだ」
「一昨日も言ったが、お前は女の子と付き合ったこともないのによくしたり顔でそうやってデートの作法を語れるよな」
女性を誘う時は下見は欠かせないとか、忘れ物は万が一にもしてはならないとか、会話の話題はどんなものがいいだとか、そんなことをうんざりするほど聞かされていたのだ。
「馬鹿、俺が何人の女抱いてきたと思ってんだよ。女ってのは自分にどれだけ男が熱をあげてくれるかに人生かけてんだよ。こんなことも分からないとは、これだから童貞は」
それは確かにそうなのかもしれないが、こいつが言うと説得力がない。
朝起きると、カーテンが淡く光っていた。窓を開けると、光が部屋へ入ってくる。ありきたりな表現だが、僕の心を表しているようだった。
朝食を済ませて家を出る。持ち物は一昨日武田と徹夜で準備したから抜かりない。僕がいってきますと言うと、母が事故だけはないようにと言った。
待ち合わせのバス停に行くと武田がいた。
「遅いぞ、レディとのデートの待ち合わせは男が先に来るのがマナーだ」
「一昨日も言ったが、お前は女の子と付き合ったこともないのによくしたり顔でそうやってデートの作法を語れるよな」
女性を誘う時は下見は欠かせないとか、忘れ物は万が一にもしてはならないとか、会話の話題はどんなものがいいだとか、そんなことをうんざりするほど聞かされていたのだ。
「馬鹿、俺が何人の女抱いてきたと思ってんだよ。女ってのは自分にどれだけ男が熱をあげてくれるかに人生かけてんだよ。こんなことも分からないとは、これだから童貞は」
それは確かにそうなのかもしれないが、こいつが言うと説得力がない。
