開花
第1章 ―
わたしは取り乱したまま、洗面台の大きな鏡の方に背中を向け、首をぎこちなく動かし後ろを覗きこんでみました。
なんと、背中と腰の間あたりに、まだ何粒か白い卵が輝いていました。
わたしは左腕と右腕をひたすら駆使して、気味の悪い卵を落とそうと思いましたが、どうやってもそこまで指先が届かないのです。
わたしは自分の身体の硬さをうらまざるをえませんでした。
思い切ってわたしは、花模様の壁に背中を押しつける作戦に出ました。
手が届かないんですもの、仕方ありません。
わたしは壁に背中をこすりつけ、そのようにして卵を潰していきました。
再び鏡で確認しましたが、わたしの背中に白い粒はひとつとして残っておりませんでした。
ただし、肌がべとべとと光っていて、大変不快だったので、わたしは壁と床にこびりついている汚らしい液体を雑巾でざっとふき、一度寝室にいって替着えを持ってくると、シャワーを浴びることにしました。
とてもじゃないですが、べとべととしたまま家の中で過ごすなどという選択肢は、ありませんでした。
なんと、背中と腰の間あたりに、まだ何粒か白い卵が輝いていました。
わたしは左腕と右腕をひたすら駆使して、気味の悪い卵を落とそうと思いましたが、どうやってもそこまで指先が届かないのです。
わたしは自分の身体の硬さをうらまざるをえませんでした。
思い切ってわたしは、花模様の壁に背中を押しつける作戦に出ました。
手が届かないんですもの、仕方ありません。
わたしは壁に背中をこすりつけ、そのようにして卵を潰していきました。
再び鏡で確認しましたが、わたしの背中に白い粒はひとつとして残っておりませんでした。
ただし、肌がべとべとと光っていて、大変不快だったので、わたしは壁と床にこびりついている汚らしい液体を雑巾でざっとふき、一度寝室にいって替着えを持ってくると、シャワーを浴びることにしました。
とてもじゃないですが、べとべととしたまま家の中で過ごすなどという選択肢は、ありませんでした。