開花
第1章 ―
シャワーから上がると、すでにお母さんが会社から戻ってきていました。
お母さんはどうしてシャワーを浴びていたのかと聞いてきたので、わたしは帰る途中に転んで服を汚してしまったのだと嘘をつきました。
どうしてか、カエルのことについては誰にも話したくなかったのです。
わたしの心の中だけに、しまっておきたかったのです。
床と壁はよく雑巾でふいたのにも関わらず、まだ少しだけべとべとしていたのですが、お母さんはそのことには気がつかないみたいでしたし、わたしのデタラメを信じてくれたようなので、それ以上はとやかく言われませんでした。
お母さんはどうしてシャワーを浴びていたのかと聞いてきたので、わたしは帰る途中に転んで服を汚してしまったのだと嘘をつきました。
どうしてか、カエルのことについては誰にも話したくなかったのです。
わたしの心の中だけに、しまっておきたかったのです。
床と壁はよく雑巾でふいたのにも関わらず、まだ少しだけべとべとしていたのですが、お母さんはそのことには気がつかないみたいでしたし、わたしのデタラメを信じてくれたようなので、それ以上はとやかく言われませんでした。