隣り合わせの関係
第2章 その男
『んぐ……ふぇ…で、でも…
失礼なこと…ふぇ…ごめんなさい…』
「ッチ…」
舌打ち…?
どうしよう…ジル怒ってる…
私殺されちゃうの…?
『―んぅっ…』
ふわっと一瞬ジルに
抱きしめられたかと思うと
次の瞬間には深く口づけられていた
チュッ…クチュ…チュッチュッ……チュパ…
『ん…んぁ……』
気持ちい…頭がぽわぽわするよ…
もっと…
クチュ…
「ほら、涙止まった」
そう言ってジルは
両手で私の顔を包み
親指で涙を拭ってくれた
「…すまなかった……」
少し掠れた声で
ジルが謝る
『だ、大丈夫です!
それに……キス…嫌じゃなくて…
気持ちよかったです…』
ジルは少し
ポカンとした顔をして
私を見ると
いきなり笑だした
「っふふ…くっ…ははは…!!」
『な、なんで笑うんですか…!?』
「っ…ふっ…いや、由衣…
おまえ可愛い
本当に
すごく気に入った」