隣り合わせの関係
第4章 闇の住人の生態
「なにニコニコしてるんだ?
なにか良いことでもあったのか?」
『いや!!
別になにも…!!』
「そうか…
あと、敬語も禁止だ」
『え…
ん…わかった…』
「それで良い」
そう言うと私の手を掴んだ
触れている手に一気に熱が集まる
「指輪…まだ外れないか…?」
『ごめんなさい…
全然動かないの…』
「いや、良い
むしろお前が持っていた方が
良いのかもしれない」
『これ、女の子用…』
うわっ
なに言ってるの私!!
「母のだ」
『え…
本当ごめんなさい!!』
「心配することはない
母はすでに他界している」
『なおさらごめんなさい…
そんな大切なもの…』
「いや、大丈夫だ
それより由衣…
聞いてほしいことがある」
そう言って
私をベッドに座らせると
自分も私の隣に腰掛け
ジルは向こうの世界での
自分の現状や
お母さんのことについて
話してくれた