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愛されたくて

第1章 大好きだったのに

美佳も玲奈も身寄りのない施設育ちだった。

どうやらこの学校は養護施設との繋がりが深く、私たちのような生徒も珍しくはないらしい。

そんな似た境遇の生徒が多かったせいか、根暗な私もクラスに馴染むことができたのだった。

最高だと思った。
これ以上の幸せがあるだろうかと本気で思っていた。

寮生活も快適だった。
寮は完全に個室で、テレビもあるしパソコンさえあればインターネットだって出来る。

「もうこれ以上は何も望みません・・・神様・・・」

私はそう呟いてふかふかのベッドで眠りについた。



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