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それでもきっと

第2章 にんじん



今日は正しく玄関のベルを鳴らした。


鳴らしたのが誰だか分かったのか、すごくゆっくりとドアを開け顔の半分を覗かせた。


これは門前払いか?


「お、お詫びに来た」

DVDをチラつかせると、それだけで中身を悟ったらしく眉間に皺を寄せながら首を横に振った。


「とりあえず、上がらせてくれる?」


そう聞くだけ聞いて黒兎を押しのけ家に上がった。

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