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~∞人の始末屋~

第4章 アーセナル拉致。

アーセナルside







気づけば朝。
そうや、拉致されてたんやった

しばらくしたら男達が来て
うちを何処かに連れていく

連れて行かれてのは別の部屋。

ちゃんとした部屋やけど
昨日と違うのは右も左も
隣の部屋が丸見えでそこに
男が居た。
鎖はつけられてない。

向こうの部屋とは柵があって
行き来できへん。

この部屋、正確にいえば一見
牢屋みたいやねんけど
ちゃんとした家具があったりする



おかしな部屋。








ア「あのー」






喋りかけると男は
顔を上げた。






「…えっ?」






そしてうちは驚いた
男っていうてもまだ
中学生か高校生ぐらいやった。

なんでこんな所に






ア「君、なんで、こんな所に?」






「…分からないんですよ。
物心ついた頃から、ここに居たんです
外にいた頃の記憶は、、」








ア「は?!そんな前から?」







「はい、それよりあなたこそ
どうしてここに?」







ア「分からん。拉致や、拉致」







「拉致ですか?!」







ア「おん、いきなり」







「…聞かされた話によると
僕も、昔ここの偉いさんに
拉致されたみたいなんですよ。
ほんまかどうか知りませんけど」








男の子は以外と
気さくに喋りかけてくれた







ア「名前は?」







「知らないんです。
その、自分の、名前」







またまたビックリ。
どうやら物心ついた頃から
ここに居ったから
名前さえ分からんし
教えてもらわれへんねんて








「あなたのお名前は?」








ア「うちはアーセナル」








「アーセナルさんですか
いい名前ですねっ」






ア「そりゃあどーも」








この男の子には
本名教えたろっかな
って思ったけど
いつどこで聞かれてるか
かわらんから言うのは辞めた






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