
天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第4章 ~クリスマス~
「……でも、好きなんだもん。今更、諦めろとか言ったりするの?」
明るかった凛音の表情が曇る。
欲情した瞳は、濡れ雫が零れる。
「ごめん、気持ちを試すようなこと訊いて。でも、このままじゃ俺は決心ができない。それが、お前の本当の幸せだというなら……俺は、もう迷わない」
「……お兄ちゃん……は、わたしが他の人を好きになっても平気なの?」
「平気……じゃない。すごく嫌だ、でもそれがお前の幸せなら、俺はその方がいいと思う」
「わたしは……嫌だ。お兄ちゃんが、他の人と幸せになるなんて……そんなの嫌だ」
