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天然小悪魔な妹とヘタレな俺

第7章 ~年越し、そして新年~


 テレビから聞えるカウントダウンが始まる。

 俺は凛音に口づけをする。
 優しく触れるように合わせ、戯れるように何度も唇を啄む。

 リビングに響く『明けましておめでとうございます!』と、テレビの誰が叫んだ。


「お兄ちゃんありがとう、わたしすごく幸せだよ」

 年があけた実感はあまりないが、俺の心境は格別なものだった。

 凛音とその一線を越え迎えた新年。

「俺も……幸せだ」

 去年よりも昨日よりも凛音を愛しく想う。

 いつまでもこの夢のようなひと時が続けばいいと、本気で願ってしまった。

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