天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第10章 ~久しぶりの学校~
「よ、慎」
バシッと背中を叩かれ、振り向くと健康的な肌、そしてキラリと白い歯を輝かせる。
俺の悪友のひとり、永瀬 ヒカルだ。
ヒカルはバイト先の永瀬さんの従兄弟で付き合いも一番古い。
「相変わらず仲が良いなお前ら」
「同じ所に向かうんだ、別に普通だろ」
「いいな、慎は俺も凛音ちゃんみたいな可愛い妹が欲しいな」
ニコッと、歯を輝かせ当然のように凛音の隣を歩き出す。
コイツは、永瀬さんの従兄弟だけあって女好きだ。凛音にチョッカイをだす悪友。
へへっと、凛音も笑いながらヒカルに笑顔を向ける。
凛音は、エロいくせに鈍感だ。
ヒカルの下心の意味をわかっちゃいない。
単純に仲が良いと言われ喜んでるだけだ。