天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第10章 ~久しぶりの学校~
「そういや、お前冬休みバイトに来なかったな」
「ああ、家族でハワイに行ってたんだ」
「お前は芸能人か」
「はは、オレおぼっちゃまだから。向こうはいいぜ、ハァ……帰ってきたくなかったよ」
そのまま、住んでしまえばいい。
そしたら少なくとも俺は安心して生活ができる。
「でも、凛音ちゃんに会えなくなるのはそれ以上に寂しいから、やっぱりココが一番かな?」
キラっとハニカム笑顔を向け、落ちない女性はいないと言われる必殺スマイル。
当の凛音は気にもしてないのが少し笑えるが。俺の知る中では唯一、凛音はヒカルの必殺技が効かない女性かも知れない。
落ちない女性は、落としたくなる。
それが、ヒカルの心の火を熱くさせているのは凛音は知らないだろう。
応えられても困るが。