天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第10章 ~久しぶりの学校~
「凛音、そんな言葉に騙されてホイホイついて行くなよ」
「やだなお兄さん、何言ってんだ。オレはお兄さんと一緒にって」
誰が、お前のお兄さんだ。
「俺は、行かない」
「え、お兄ちゃん行かないの? じゃあ、わたしも……」
そう言った凛音の声はどこか寂しげだった。
なんだ、凛音スパに行きたいのか?
美容と健康をアピールするスパ、女性を中心に人気が高い。凛音も興味があるのだろう。
「凛音ちゃん興味あるんだ。なんなら、個人的にお誘いしてあげるけど?」
「尚更、駄目だ。凛音……そんなに行きたいのか?」