
天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第12章 ~いもうと~
「ううん、だいじょうぶだよ。夜ひとりだとさすがに心細いけど。それにわたしの為にお兄ちゃんに迷惑をかけたくないもん」
自我が強く甘えん坊の凛音の言葉に両親は、驚きの表情を見せた。
実際、俺も驚いたが……
「凛ちゃん。あんなにお兄ちゃんにベッタリだったのに。子供の成長って早いのね」
「……あぁ、母さんやはり子どもたちの傍に居てやったらどうだ? ワタシたちにとっても子供にとっても大事な時期だ」
「何言ってるの、お父さんこそひとりじゃ何も出来ないくせに」
「うっ……」と、父さんは苦い顔をして呻る。凛音に言われたら、そうなるよな。
────俺も家事ぐらい出来るようになったほうがこの先いいかもしれない。
