
天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第12章 ~いもうと~
仲の良い兄妹。
そうはいっても俺たちは思春期で年頃の男女なんだ。
俺が居れば安心だと言われるたび、心が痛む。
甘えてくる凛音に妹以上の感情なんて持つわけ無いって信じてる。
妹に手をだす事がそれほど親にとってありえない事実。
「お兄ちゃんお風呂空いたよ」
部屋のベッドに横になっていたところに、風呂上がりの凛音が訪ねてきた。
ふわっと殺風景だった部屋に甘い香りが漂う。
「あぁ、わかった」
半身を起すと凛音はベッドに座る。
「……お兄ちゃん」
「なんだ?」
「……キスしていい?」
