
天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第13章 ~ヤキモチ~
「いいから着てろって」
俺は降ろしたジッパーを上げ、なんとかそのカラダを隠す。
いろんな意味で……今は、ヤバイから。
「ふふ、噂に聞いてたけど凛音ちゃんって本当にブラコンなんだ」
「そうですよ」
開き直ったぞ……コイツ。
隠すのも逆におかしいけど。
ん、と言うか。気が動転して気づかなかったが、このふたり知り合いなのか?
「凛音、御剣を知ってるのか」
「へ? 知らないほうがどうかしてるよ」
そうなのか? 俺はクラスメートなのに知ったのはつい最近なのだが。
御剣は有名人だったのか。
