
天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第13章 ~ヤキモチ~
「ねぇ、腕組んでもいい?」
「……調子に乗るな、これで我慢しろ」
「いいじゃん別に、ヒカル先輩たちも腕組んでるし」
「即発されるな、さすがに腕組んだら言い訳仕切れない。そんなに言うなら手も繋がないぞ」
「あ、それはダメ……うん、このままでいい」
単純だな……凜音は。
その素直さが困りものだが────
スパの熱気で蒸された空間にひんやりとした空気が流れてくる。
ジャングルのような木々に囲まれたそこにフードコートが設置されていた。
仕切りがされていてここはクーラーが効いてるようだ。真冬にクーラーが気持ち良いとは少し変な感じだ。
冷え過ぎない程度なのが丁度いい。
