テキストサイズ

天然小悪魔な妹とヘタレな俺

第15章 ~節分~



「後は豆まきだね」

「ああ、俺が鬼をやればいいんだろ?」

「へ? お兄ちゃんに豆を投げれるわけ無いじゃん。鬼はわたしだよ」

 ニカッと笑みを浮かべながら言う。

「お前に豆を投げるほうがひどいだろ」

「えー、せっかく用意したのに」


 すごく正論を言ったつもりなんだが、そんなに鬼をやりたかったのか?


 と、凜音はおもむろに服を脱ぎはじめた。

 何をやってるんだと思いつつも、もしかして先ほどの願いが叶ったのかもしれないと俺は恵方巻きの恐ろしさを実感した。


 ────が、そうじゃなかった。
 いや、そうなのかもしれないが────



ストーリーメニュー

TOPTOPへ