天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第16章 ~義理じゃないよ~
「も、お兄ちゃん……っ、寝てるの?」
微睡むなか凛音の焦れた声に、再び重たいマブタを開ける。
やや困った表情、眉間にシワを寄せ頬が紅潮させている。
可愛い……
ゆっくりと瞬きをしながら、しかし手はしっかりとマシュマロを堪能する。
「さて……起きるか」
「え……っ、しないの?」
「凛音チョコの香りがするから、腹減ってきた」
「うっ、またしてもそんな効果が……」
もう、そろそろ疑うこと覚えてもいい頃だと思うが。
でも、ずっと……そのままでいて欲しくもある。
やっぱり可愛い天然で小悪魔な凜音。