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天然小悪魔な妹とヘタレな俺

第1章 ~お兄ちゃん~




 妹は、少し……アレだ。


「自分で拭けよ」

「えー、お兄ちゃん優しくない!」

 口元にクリームをつけたまま、凛音はプクっと頬を膨らませ拗ねた。

 俺は、はぁーっと、ため息を洩らす。

 ────いちいち、可愛いんだよなコイツ。


「しょうがないなお前は」

 クッと、親指でクリームを拭ってやると、凛音は俺の手首を掴む。


「へへ、やっぱりお兄ちゃんは優しいね」

 ニコッと天使のような微笑みを見せ、ペロっと俺の親指を舐め口に咥える。

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