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天然小悪魔な妹とヘタレな俺

第1章 ~お兄ちゃん~



「お兄ちゃん……は、ズルイ……そんな事言われたらずっと望んじゃうよ」

 凛音は俺にしがみつくように抱きついてくる。

「お兄ちゃん……好き、お兄ちゃんが好きなの」

 流石にその想いが家族として言っているものではないことぐらいわかる。

「凛音……」

 俺の手が凛音を抱きしめたいと震える。

 凛音は……覚悟してるのか……
 だが、それに応えて本当にいいのか。

 突き放してやるのが、優しさなんじゃないだろうか。

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