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陽が当たらない場所で

第4章 今さら

「いきなり何んだよ」

「あのさ、いい加減素直になれよ」

「素直?」

「そ。お前の事だよ、健太」



涼太の家でゲームをし、
日が暮れてきたからそろそろ解散しようと
なった時、俺は涼太に帰るのを止められた。


涼太の部屋には、二人だけになった。

お互いに何も話さず、ただ、ぼーっとしていた。


…んだこれ、気まずいな。

彼女とか出来たらこの連続とか

めんどくせぇな。


「なぁ、お前さー…」

涼太の声は、いつもより低く
呆れたような声だった。

「なんだよ…」

「なんつーか…、あぁ!めんどくせぇ…


はっきり言うぞ。







加奈のこと好きだろ?」



…こいつ、わかってたのか。


俺は、思わず笑みがこぼれた。

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