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陽が当たらない場所で

第6章 変わっていく

「お?加奈、おっはよ〜!


って…そこでなにしてんの?」

「加奈ちゃんどーしたの?」



「…知叶、未穂」


知叶(ちか)と未穂(みほ)が
私を不思議そうに見ている。



私だって、今、不思議な気分だ。


「ねぇ、知叶、未穂…

男子からいきなりさ…

『ごめん』て言われたらどう思う?」



「…加奈、後でゆっくり聞いてあげるよ」


「加奈ちゃん…なんで笑ってるの?」



不思議。
さっきまでの憂鬱な気分が消えてる。

気分も嫌じゃない。
あまり良くもないけど…。



ただ、この3日間で出来なかった
『笑う』ことが今、出来た。


ただ、『笑う』ことが。

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