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フロント学園2

第4章 二層の事件

雄太と話さなければいけないことがたくさんある。
ベッドを抜け出そうとすると、保健の先生に押さえつけられてしまった。
「まだよく寝てないとだめよ」
「先生、僕は大丈夫です。
どうしてもやらなきゃいけないことがあるんです」
健太は反論したかと思うと、さっとベッドを抜け出し、先生に礼を言って保健室を出た。
雄太も後からくっついてきた。
「そういえば、今何時か知ってるか?」
健太は、眠っていたために時間がよく分からなかった。
「俺も詳しくは分からないんだ。
保健室で確認したけど、先生にくるってる、って言われちゃってさ」
「そっか」
「でも、みんなはもう帰ってるぜ。
放課後に俺が保健室に来たってわけ。
家に帰ってゆっくり話さないか」
「そうだな」
健太もそれを望んでいた。
学校を出てから、雄太の家に着くまではどちらも一言もしゃべらなかった。
お互い、頭の中で、最低限の情報を整理していたのだ。

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