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幼馴染みの先輩は・・・

第1章 先輩

「部屋で待ってて、
飯持ってくる。」


「へーい。」


毎日のことなのだが・・・
最近の政宗は変だ。


なぜか妙に優しい。


飯おごってくれたりして・・・
「彼女でもできたか?」
なんて、思ったり。


俺もその方が願ったり叶ったりだけど・・・


あからさま過ぎて、気持ち悪い。


「・・・はぁ。」


「なーに、
ボーッとしてんだよ。
早く食わねぇと、
学校遅れんぞ。」


コツンと、頭をこつかれた。


これだって、中学までは
普通にしばかれてたのに・・・


「てか、圭お前さ・・・
メガネやめてコンタクトにしろよ。」


「嫌だ。」


こんな他愛もない会話も無かった。


急に話しかけてくるもんだから、
はじめの方はびっくりした。


「お、旨いじゃん、これ。」


政宗は、
皿に乗っていたサンドイッチを
勝手に食っていた。


「・・・ごち。」


「よっしゃ、いくか。」


ネクタイをつけて・・・つけ・・・。


「・・・あれ?」


「ククッ・・・ほれ、貸してみろ。」


いつになってもネクタイを結べない。
だから、
政宗にほとんどやってもらっている。


「お前さ・・・ネクタイぐらい
結べるようになれよな。」


「・・・そのうち。」

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