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年下なんて関係ないっ!

第6章 ただの後輩

突然、戸塚がつぶやいた。

『え?』

「それは身勝手なんじゃないか」

今度はしっかりと爽子の目を見据えながら、戸塚は言った。

「旦那にバレるのが嫌なら、そもそもこんなことしなきゃよかったんだ。それでバラすな?そんなのあんたの勝手な都合だ。あんたは旦那や天瀬の気持ち、知ってるでしょう?それで2人の心を弄ぶようなことして…、あんた最低だ!」

戸塚がそう言い切った途端、爽子の目から堰を切ったように涙が溢れ出した。

爽子は涙を流しながら、謝罪の言葉を吐き続けた。

「あんたが謝る相手は俺たちじゃないだろ」

『爽子、早く行って』

爽子は頷くと、荷物を持って、その場を立ち去った。



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