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もっとして♡

第6章 マジメ姉ちゃん

程よい低さで、色気ある声を出した。

そうすると大抵、女は喜…

彩「やっ !!」

……ばなかった。

何故だ…女は皆、喜ぶのに。

彩「もう止めてよ!離してよ!」

それどころか、俺を睨み出した。

チッ…まぁいい。

「離してやるわけ無いだろ」ニヤリ

そう言って空いていた片手を膝裏から太ももの付け根に向かってゆっくりゆっくり這わす。

もう少しでパンツに触れる所まできた、その時。

〜♪〜♪

俺の携帯が鳴った。

チッ…タイミング悪ぃ。

「あーあ、残念。邪魔が入ったから今日はこれでお終りにしてやるよ」ニヤ

俺はそう言って女の拘束を解いた。

その瞬間…

パシンー

部屋に平手打ちの音が響いた。

彩「……貴方は高校生にもなって、やって良い事と悪い事の区別もつかないの?」

冷淡な声。

彩「……失望した。ここまで酷い人だと思わなかったわ。」

女は捨て台詞をはいて、部屋から出ていこうとした。

が、そこで帰す俺じゃねぇ。

女に平手打ちされたのは初めてだ。

こんな俺のプライドを傷つけるような事した女に文句も言わず返すわけが無いだろ。

「おい、待てよ。」

ガシッ

俺は女の手を掴んだ。

「ッ…!」

驚いた。
あれだけ堂々とした言いっぷりだったのに、嘘みたいに震えてやがる。

「お前…」

彩「離してよっ!」

俺が掴んだ力を緩めてしまった隙に女が俺の手を振りはらった。

ドタドタドタ…

そして、そのまま俺の部屋から出ていってしまった。

…………

一人残された俺。

頬は少しヒリヒリしてて、電話はいつの間にか鳴り止んでいた。

…あんなに震えさすほど怖がらせるつもりはなかった。

もちろん初めっから最後までヤるつもりもなかった。

ちょっと、俺の事を嫌いにさせようと意地悪しただけ。

俺の周りの女は大抵、今みたいなことをしても逆に喜ぶ奴ばっかりだ。

嫌がる“フリ”をするだけ。

なのに何でアイツは…。


って、何アイツの事気にしてんだよ、俺。

これでアイツは当分俺には近寄ってこないだろうし、結局、作戦成功だろ!

何も気にしなくていいじゃねぇか。

俺はそう自分に言い聞かせながら風呂に入る準備をした。

頭の片隅に残る、さっきの傷ついた顔をした女を無視して…。

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