テキストサイズ

もっとして♡

第6章 マジメ姉ちゃん

面白いなぁ。

何て思ってたら後ろから…

卓「あれ?マッつん?」

声が聞こえてきた。

不意打ちのその声にドキリと体が動きそうになるが、頑張って抑える。

松「はぁ、何で此処でお前が出てくるかなー?」

さっきまでニコニコしてた松本くんがすごい顔になってる。

卓「はぁ?
俺かって見たくてお前見てんじゃねーよ。

目に入ってきたんだから仕方ねーだろ。

ってか、何その女の前だけ純情ぶってんだよお前。
いつも俺と変わらない事してんじゃねーか。」

………え?

松「なっ、おまっ!!」

突然、焦り出す松本くん。

本当の事なんだろう。

だけど、ショックだな…卓くんと同じ事してるとは…

松「あ、彩さん!もう行きましょ!」

「そうね!遅刻したら嫌だし!」ニコ

松「ッ…そうですね。」

一瞬、松本くんが顔をしかめたような気がした。

だけど、気づいてないフリをした。

「いってきます」

…バタン

二人並んで歩き出す。

………また沈黙。

松「あ、あの!」

急に意を決したような感じで話しかけてきた松本くん。

「どうしたの?」

松「ッ…お、俺が女遊びしてたって言ったら…どうしますか?」

あ、やっぱりその話ね。

「嫌いになる。…って言ったら?」

松「ッ!…そ…ぅ…ですか…」

凄く落ち込んだ様子。

あ、ちょっと意地悪し過ぎたかな?

「なーんてね。冗談!ってか、松本くん。してたんでしょ?女遊び。」

松「ッ…はぃ…。」

「今も?」

松「…い、や。その…」

「してるんだ。今も」

松「ッ……はぃ」

観念したように俯く。

「…そっか。」

松「で、でもっ!彩さんが…先輩が好きなのは本当なんです!」

「…」

あたしは何も言えなかった。

松「ッ…し、信じて…もらえませんか…?」

少し声が震えてたような気がした。

「……100%信じるなんて、ごめんだけど今はできない。」

松「な、なら!これから信じてもらえるような行動取ればいいですか?」

「まぁ、そうね。」

松「わかりました!」

元気に返事をした松本くん。

松「じゃあ、早速ですけど卓と何があったんですか?」

ドキッ

間髪入れずに真剣な顔した松本くんがそんなことを言ってきた。

思わず固まってしまった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ