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もっとして♡

第6章 マジメ姉ちゃん

松「ほら、早く目閉じてくださ~い!」

笑顔で言ってくる松本くん。

「あっうん」

慌てて目を瞑るあたし。

そう言えばあたし人にメイクしてもらった事って無かったかも…。

男の人になんて尚更…。

しかもそれが、見た目がチャラそうな松本くんだもんね。

チャラ男が女の子にメイクしてる絵図って…

「クスっ」

思わず笑をこぼしてしまった。

松「何、笑ってるんですか?」

「んー秘密」クスクス

松「また教えてくれないんっすかぁ?……はい、出来ましたよ!」

「え、もう?」

だってまだ2分も経ってない気が……。

松「はい、出来ました!」

恐る恐る目を開けると…

「!!」

驚いた。
驚き過ぎて声も出ない。

松本くんは私の顔の前に鏡を持ってくれている。

その鏡に映るのがさっきの自分とホントに印象が違った。

松「気に入りませんでした?」

黙ったまま固まっているから松本くんは気に入らなかったのだと思ってしまったみたい。

「違うの!驚き過ぎて…本当に上手いのね!あたしより上手いよ絶対!」

ナチュラルメイクなのに腫れなんて無かったみたいに見えるし、しかも目もとが明るくなった。

松「気に入ってくれたなら良かったです!これで、少しはポイント稼ぎになりました?」ニコ

「んーどうだろー?」

笑顔で聞いてくる松本くんに少し意地悪するあたし。

松「えぇっ!?何でッスか!?」

ガーンとマジで焦った様子の松本くん。

「クスクス…ウソだよっ!」

松「もぉー!そーいうの止めてくださいよー!マジで焦ったじゃないですか!」

抗議してくる松本くんに対してあたしはクスクス笑ってた。

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