テキストサイズ

candle

第1章 愛なき虚しき行為

暖房のきいたロビーに入ってコートを脱ぐ。
コートの下はなにも要求されてないので普段着だ。
導かれるまま階段を上がり奥の部屋に入る。
ピンク色の照明と甘い香り。
その香りが女性の香水を思い起こす。くさいと思いながらベッドへ腰掛けた。
「ソラ君シャワー浴びてきたら?」
「そうだね」
そう言われたのでバスルームに向かう。
実際ここに来る前事務所で浴びてきた。
それでもまぁ、それまでの過程が好きな人も居るので、従う。

事務所と違い広く、清潔感に満ちている。
ぶっちゃけ何人の人がここでヤったのかとか考えたら事務所の方が綺麗なんじゃと思った。
冷えた体がある程度暖まったのでそろそろ上がろうと思っていたらバスルームのドアが開いた。
あーなんだそういうのね。
納得しながらドアの方を振り向く。
「服脱がせる手間省けるし。ここでヤろうよ」
そこにはここに宙を呼んだ男、それと浮かない顔した男が立っていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ