
〜Strawberry JAM〜
第2章 〜JAM〜
「あのっ…!」
『んん?』
「もしかして、私のケータイを持って行ったジュンさんって…。」
『うん。矢神純希☆』
咄嗟に言葉を発した私に
彼はまたなんてことの無いように
人懐こい笑顔で答えた。
「へっ。あ、あの。えっと…。」
『あれぇ?気づいてなかったの?』
「は、はい!全然!」
『そっかぁ。そりゃあ驚くよね。』
「だだだ大丈夫なんですか!?
私みたいな一般人に住所なんて教えて!」
『大丈夫なんじゃない?
芸能人の家なんて結構業界では筒抜けだしー。
ここは結構警備ちゃんとしてるしー
知ってても簡単に中には入れないからねぇ。』
「はぁ…。」
今の状況が現実なのかどうかもわからず
私はただ目を泳がせながら
うろたえていた。
