
嫌い?ううん、好き。
第2章 *出会ってしまった。
「もー、何ー?その格好!」
ちょっとぽっちゃr(マシュマロ系のお母さんが、食卓に朝ごはんを並べながら文句を言う。
「朝だもん、しょうがないよ 」
「まあ、そうだけどねー 今日から新学年、新学期なんだから、遅れないようにね?」
「わかってるよー」
こんな他愛のない、平凡などこにでもいるような家族の会話を適当に流しながら、あたしはべっとりバターの塗りたくってあるパンをほおばった。
「ごちそうさま」
「ん」
朝ごはんさえ食べればもう頭はすっきり。
またあたしは自分の部屋へ続く階段を登った。
