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嫌い?ううん、好き。

第2章 *出会ってしまった。


勉強机の椅子に座り、いい感じの角度に鏡を傾けて、ようやく、くしゃくしゃの自分が現れた。

「確かに。 今日は特にひどいな」

愛用してるクシを手にとって、髪に滑らせる。

2,3度やると、肩につくくらいの真っ直ぐ伸びた、ちょっと茶色い髪が現れた。

もう高2だし、メイクくらいしてもいいよね。

そうは思うものの、やっぱりみんなみたいにマスカラやらなんやらつける勇気はなく、結局チークだけつける。


クリーニングから帰って来たばかりの制服を身につけた自分を等身大の鏡で見る。

茶色のブレザーに、クリーム色のカーディガン。
チェックの膝上スカートに、黒タイツ。

ここらへんの高校にしては、結構かわいい制服なので、だいたいの中学生はうちの高校を希望する。

変わったのはー… 緑から青に変わったリボン。 そして、 表情。

気づけば7時40分。 そっと胸をなでおろし、部屋を出る。

「いってきます。」

ドアを開けた瞬間、冷たい風が体を包む。

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