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えっちな文藝部の活動報告書

第2章 入部希望者

「……もう、いいです。この際官能小説メインってとこはもう聞きません。
この『BLもあるヨ』ってのはなんですか!? それからその文字の下の上半身裸のやたらまつげが長い美男子二人が寄り添う絵も」

「知らないの、如月君? BLってのはボーイズ・ラヴの略で--」

「意味の話じゃないっ!! 意味くらい知ってます! ボーイズラブ、ホモでしょ、ようは」

「酷い! 比呂志君! いくら先輩でも怒りますよ! BLはガチムチなホモなんかじゃなく、もっと甘美で流麗な--」

「もういいです! 腐女子ならではの反応はいいんです! 先輩! BLなんかありませんから!
文芸部のどこにBL要素があるんですか! あと、『来たれ若人』とか『あるヨ』の『ヨ』だけ片仮名の感性も古い! 昭和臭漂います!」

突っ込みどころ満載の看板を地面に置く。

「ひどい! 文芸部にもBL要素はあるわ! だって男子部員入ったじゃない!」

「俺なんスか!? BL要素!! 俺なんスか!?」

やっぱり野路菊先輩に関わるんじゃなかった……

俺は改めて後悔し始めていた。

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