えっちな文藝部の活動報告書
第5章 官能小説の芸術性
ナターシャの話はだいたいこんな感じであった。
中等部の文芸部は純文学の特集がメインで、創作といえば彼女曰く痛々しい部員のポエムを載せるくらいでまるで味気がない。
もっと芸術性の高い本格的な文藝部機関誌を目指し、高等部の文芸部の部室にやってきたところ、先ほどの野路菊の演説を聞いて感激した。
そして感極まって部室に飛び込んでしまったのだ、と。
「ありがとう、ナターシャちゃん。だけど中等部の生徒じゃ高等部の文藝部には入れないわ……」
「来年エスカレーター式で進学するから今年は見習いってことでお願いします!」
ナターシャはぺこりと頭を下げる。
「ナ、ナターシャちゃん……悪いことは言わない。やめておきなさい……」
俺は忠告するがナターシャはガン無視を決める。
「私もお姉さまとえっちな小説が書きたいのです!」
野路菊部長の手をギュッと握り、瞳を潤ませる。
「わ、わかりました……取り敢えず見習いということで……」
「ありがとうございます! お姉さま!!」
「お姉さまじゃなく、野路菊ね、野路菊雪美……一応部長です……」
「はい! 野路菊お姉様!」
人の話を聞かない典型例のような受け答えをするナターシャ。
中等部の文芸部は純文学の特集がメインで、創作といえば彼女曰く痛々しい部員のポエムを載せるくらいでまるで味気がない。
もっと芸術性の高い本格的な文藝部機関誌を目指し、高等部の文芸部の部室にやってきたところ、先ほどの野路菊の演説を聞いて感激した。
そして感極まって部室に飛び込んでしまったのだ、と。
「ありがとう、ナターシャちゃん。だけど中等部の生徒じゃ高等部の文藝部には入れないわ……」
「来年エスカレーター式で進学するから今年は見習いってことでお願いします!」
ナターシャはぺこりと頭を下げる。
「ナ、ナターシャちゃん……悪いことは言わない。やめておきなさい……」
俺は忠告するがナターシャはガン無視を決める。
「私もお姉さまとえっちな小説が書きたいのです!」
野路菊部長の手をギュッと握り、瞳を潤ませる。
「わ、わかりました……取り敢えず見習いということで……」
「ありがとうございます! お姉さま!!」
「お姉さまじゃなく、野路菊ね、野路菊雪美……一応部長です……」
「はい! 野路菊お姉様!」
人の話を聞かない典型例のような受け答えをするナターシャ。