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えっちな文藝部の活動報告書

第6章 媚薬の効能

強がっていたみずほだったが、次第に変化が見えてきた。

「あっ……」

小さな吐息だったが、その音色は確実に愉楽の類いの湿り気を帯びていた。

それを悟られまいとしてるのか、みずほはグッと歯を食い縛った。

しかし軟膏の威力はそんな気の持ちようで抗えるものではないらしく、食い縛った歯を抉じ開けるように吐息が漏れてくる。

「ふぁっ……」

小さな声で悲鳴をあげるたびに、みずほは慌てて口をつぐむ。

俺も昔虫刺されを塗った指で間違って股間を触ってしまったことがあるからわかる。

今ごろみずほはメンソールの冷たさとジンジンと火照るような熱いの両方を味わってるに違いない。

熱さと冷たさ。

普通に考えれば絶対に共存しないはずの相反する感覚がみずほの敏感な箇所を襲っているのだ。

当然実際の温度は上がりも下がりもせず一定の温度なのだが、神経の錯覚でそう感じるのだ。

はむっっとみずほは下唇を大きく強く噛んだ。

その瞬間、すっとみずほの両腕が動いた。

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