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「また明日会ってもいい?」~「うん」

第1章 『貸し借り』

珍しい野郎だ、どあほうの連れのくせに、アイツとは全然違う、性格も、雰囲気も、見てて楽しいバスケか…、素人にバスケの事を言われると無性に腹が立つが、水戸に言われたことにはなぜか腹が立たねぇ、誉められてるからか?多分そうじゃねぇ、水戸が本当にそう思ってるからなんだろう、だいたい顔見れば言ってることが、本当かウソか分かる、で,だいたいがウソ、わざとらしく誉めすぎな奴が多い。

流川:勝手にしろ‥。

水戸:うん、じゃあ見てるから

俺はそれからしばらく練習して、ついに今日の目標にしていた500本目を決め、今日の練習が終わった、水戸も最後まで見てた、たまに拍手するだけ、でも俺がシュートを決める度に、笑ってた、楽しそうに。気が散ることはなかった、けど集中は出来なかった、水戸の笑った顔が頭から離れねぇから、悪い気はしねぇけど……。

流川:ハァ‥ハァ‥

水戸:お疲れ様、流川。なんか自販機で飲みもん買ってこようか?

流川:じゃ‥頼む

水戸:あぁ、分かった

そう言うと体育館の床に置いてあった自分の鞄から、財布だけとり出し、一旦体育館を出て行った

流川:アイツ…自分の金で‥間違えたのか?

独り言を言いながら俺は思う、金渡せばよかった



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