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宇宙の色

第2章  戦争

コップを受け取ったはいいが、葡萄酒を飲むわけではなかったので手の中でくるくると回していると、陣地内に無数に並んだテントの中で一番大きなそれの入り口が開いた。一層歓声が増す。
テントの中から出てきたのは、この戦争を指揮した、ガーランスだった。背が高く、いかにも戦闘型といった体格だが、この勝率が極低い戦いを率いていったのだからその頭脳は素晴らしいものだろう。
ガーランスは手を上げて歓声に応えた後、こちらをぐるりと見渡した。皆何かを感じてさっきの歓声が嘘のように静まる。



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