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pure love

第5章 兆候?

奏たちが体育館から出て行けば、静まり返っていた館内が一気に騒がしくなる。


「お前らさっきからわざとやってんだろ⁈ 」

クラスメイトが、平野たちに怒鳴る。

「はぁ? 言い掛かり〜」

「俺らが上手いからって妬むなよ」

教師が居た時は素直に謝っていた平野たちは、食い下がるクラスメイトたちを嘲るように笑った。


「何だと⁈ 」

「やめろ、雅也」

平野の胸ぐらを掴もうとした雅也の腕を引き戻す。


「蓮! 何で止めるんだよ⁈ 奏を怪我させられて、何とも…」

「何とも思わない訳ないだろ」


でも、平野相手なら尚更冷静にならなきゃいけない。

平野には、こっちの常識だとか思いなんて通じないヤツなんだから。



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