
純粋少女と不良少女。
第6章 受験
受験当日。
「いっ、てきま〜す...」
「ちょ、瑞稀!
あんた大丈夫なの!?
顔真っ赤よ?熱あるんじゃない?」
お母さんが慌てたようにいう。
「だ、だいじょう、ぶ。」
「休んだら!?」
だめ。今日だけはだめ。
ここまで頑張ってきたんだもん。
絶対だめだよ。
あたしはお母さんに
大丈夫と笑顔を向け家を出た。
頭ががんがんする。
体もふらふらして、
でも力を入れて足を進める。
受験高校にもーすぐ着くところで
ばたっ
「おい、大丈夫か?」
「だれか、救急車!!」
周りにいる人たちが
必死にあたしに声をかける。
だけど熱のせいで
頭がふわふわして
すると、ふわっと
誰かに抱き起こされる。
