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「再会」と呼べる「出会い」

第11章 お仕置きとケツ叩き

「今は任せなさい。
 あなたは部活があるでしょ?
 それに佐伯さんの事なら…」

校長先生の視線が
次朗さんに送られた。

「次朗さんがちゃんとしないと
 ね?」

「茜ちゃんまで…?
 キヨに何か吹き込まれたな」

「ふふ 私もね
 話を聞いて気になってはいたのよ
 奥様との再会」

「決まってないし…」

次朗さんが俯く。

「次朗、頼んだぞ!」

隠土先生が強めに激励した。

「やるべき事を出来てない兄さんに
 そんな事、言われたくないね。」

「う    …あぁ…」

隠土先生、なんか
はっきりしねぇなぁ。


「じゃ 悪いけど後はよろしく。
 兄さんがヘタレだから
 今日もかんちゃん見守らなきゃ。」

次朗さんはそう言うと、
行ってしまった。
今日は部活、出ないのか。

ミカには会わないのか?



さっきの木瀬の悲鳴を聞きつけ、
まばらに生徒達がやってくる。

「何があったんだ??」

「香田?お前何か知ってる?」

「ワリィ、さっきの俺なんだ。
 最近ストレス溜まっててさ」

俺の声だと、誤魔化す。
若干厳しいけどな。

「なんだよーっ
 そういうのは海行けよ!」

「超ビックリしたぁ!
 ユーレイ見たって感じだったし!!」

「ハハ みんな、ワリィ」

みんな何も無かったと思うと、
それぞれ散って行った。

この場から移動しようとしている
校長先生と隠土先生、
それにおかしくなった木瀬がいる事には
誰も気付いていない。

隠土先生の水の力が働いているらしい。
水の膜を張り、光の屈折を利用して
姿を見えなくしているのだ。

…なかなかやるじゃないか。


それにしても

木瀬は何を話すのだろうか。

つーかそもそも、
あんな状態で話せるのか?


*…*…*…*…*…*…*

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