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「再会」と呼べる「出会い」

第11章 お仕置きとケツ叩き

「百瀬エミか?」

「…はい
 けど本当に!!
 アイツ普通に学校来てるし
 俺らともつるんでるし…っ!!!」

「…校長」

「…可哀想に
 もっと早く気付くべきだったわ
 百瀬さんにも、アナタ方にも…」


俺は開いた口がまだ、塞がらない。


百瀬がそんな事になっていたなんて
誰が想像できる?
男数人に暴行されたにも関わらず
彼女は何も無かったかのように
平然としている。

普通ならトラウマになるだろ?

石山ユリカのように
登校拒否してしまう程の
ショックを受けるだろう


…今時の子の貞操観念

いやいやいや



「性教育の見直しが必要ですね。
 最近は特に、男子も女子も
 貞操観念が低過ぎる。」

教頭先生が頭を抱えて溜め息をつく。

「…もう しないわね」

「はぁい  

 
 … !!!
 はいっ!!しません!!絶対!!」

軽く返事をする木瀬を
校長先生の目は許さない。


「他にも何点か聞きたい事があるわ。
 サッカー部は春期大会、かなりの
 好成績を出してるようだけど…
 一体部員の内、どれ位が
 関わっているのかしら?
 勿論あなたから聞いたとは
 口外しないわ。」

「…っ」

「全員 無関係ではないよな」

直接関わらなくとも、
見て、見ぬ振りをしただけでも
それは罪なのだ。


「言い辛いわよね
 代わりに答えましょうか?

 直接関わっているのは主に三年生
 井崎君と特に仲が良かったアナタ
 それに…」

校長先生は何人かの名前をあげた。
その度、木瀬の顔色は
どんどん青ざめていく。
まさかそこまで把握されていたとは
考えもしなかった、
というように。

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