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「再会」と呼べる「出会い」

第16章 それは襲い来るもの

「そう言えば
 この前渡したけんちん汁のレシピ
 作ってみたのか?」

「…はい 一応」


ふーん 作ってくれたんだ。
…嬉しい。


「ちゃんと書いてもらった通りに
 作ったんですけど
 …出来上がったらなんか違って」


なんか?

材料間違えて教えたかな…


「今持ってるか?」

「はい…」


神鳥は綺麗に折り畳んだ用紙を
手帳の間から出した。
そんなに大事にしまってくれてるのか。




「…どれ」


受け取る時、
少しだけ指が触れた。






…つーか
こんなことでいちいち…
俺は中学生かよ…





「…うん 間違ってない…」

「また 食べたかったのになぁ
 …あの 先生は
 もう作らないんですか?」

「いや そんなことは…」

「え いつですか?!」

「うーん…」


『いつでも作ってやるよ』

と二人っきりなら答えているが…。


「由芽
 よっぽど気に入ったんだね
 料理部に入れば
 教えて貰えるんじゃない?」


ナイスだ!!

えっと君は確か 園田さん。
 

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