
「再会」と呼べる「出会い」
第16章 それは襲い来るもの
「ごめんなさい
隠土先生あとで浄化して頂戴」
茜ちゃんはそう言うと、
窓際の換気扇のスイッチを入れた。
ポケットからタバコを取り出し、
一本咥えると火をつける。
「…ふぅ
ごめんなさいね
少し動揺しちゃってるの
…イイ年して 嫌だわ」
「大丈夫ですか?」
兄さんが肩を落とす
茜ちゃんを気遣う。
「えぇ
知らないままなら
その方がいいと思っていたけど
…そういうわけには
いかないわよね…」
「茜ちゃんは
出来れば自分の孫を
危険に晒す事は
避けたかったんだよ」
「…そうでしたか」
茜ちゃんの気持ちは
分からなくもないけど、
継承の可能性だってあるからね。
茜ちゃんの家は
リョウちゃんの家や
たろちゃんの家とは違い、
守人の事は夫の仁しか知らない。
仁は実は俺の曾孫なんだよね。
「…」
「お茶でも飲むか」
「俺 淹れるよ
兄さんはかんちゃんと
いてあげて」
かんちゃんはまだ戸惑っていた。
「神鳥さん」
携帯灰皿に
タバコの先端を押し付け、
茜ちゃんがかんちゃんに語りかけた。
*…*…*…*…*…*
隠土先生あとで浄化して頂戴」
茜ちゃんはそう言うと、
窓際の換気扇のスイッチを入れた。
ポケットからタバコを取り出し、
一本咥えると火をつける。
「…ふぅ
ごめんなさいね
少し動揺しちゃってるの
…イイ年して 嫌だわ」
「大丈夫ですか?」
兄さんが肩を落とす
茜ちゃんを気遣う。
「えぇ
知らないままなら
その方がいいと思っていたけど
…そういうわけには
いかないわよね…」
「茜ちゃんは
出来れば自分の孫を
危険に晒す事は
避けたかったんだよ」
「…そうでしたか」
茜ちゃんの気持ちは
分からなくもないけど、
継承の可能性だってあるからね。
茜ちゃんの家は
リョウちゃんの家や
たろちゃんの家とは違い、
守人の事は夫の仁しか知らない。
仁は実は俺の曾孫なんだよね。
「…」
「お茶でも飲むか」
「俺 淹れるよ
兄さんはかんちゃんと
いてあげて」
かんちゃんはまだ戸惑っていた。
「神鳥さん」
携帯灰皿に
タバコの先端を押し付け、
茜ちゃんがかんちゃんに語りかけた。
*…*…*…*…*…*
