テキストサイズ

「再会」と呼べる「出会い」

第16章 それは襲い来るもの

「ただいまー」

言いながら次朗君が黒いドアを開ける。

「ここ 本当の俺ん家」

「そうだったんだ」


隠土先生とは
前世では兄弟だったけど、
生まれ変わった今は違う。
…魂の上では兄弟だけど

なんかややこしいね。

けどびっくり。
こんな近くに住んでたんだ。


「いらっしゃい
 はじめまして 月子さん
 …今は由芽ちゃん かな?」




テレビから出てきたような
素敵なオジサマが
カウンターの向こうから
微笑みかけてくる。

「はじめまして!」




「俺の玄孫 清和だよ」

「やしゃご?!」

「見た目は父親だからね
 驚くでしょ?」


…言われてみれば
なんとなく似てるかも


「ドラおじさんは?」

「さっきまでいたんだけど
 急用が出来たらしくてね」

「急用?」

「由芽ちゃんに手紙を預かっているよ」


マスターが私に、
一枚の紙を渡した。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ