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「再会」と呼べる「出会い」

第17章 溶ける体温

「本当のところは?」

お兄ちゃんが楽しそうに聞く。 

「いいじゃないか乗り換えたって
 俺はミカが幸せなら
 応援するよ」

「お兄ちゃん
 次朗君彼女いるよ」

「は?」

壁に寄り掛かっていた
お兄ちゃんがズルリと崩れた。

「だから ないない
 ねー次朗君」

「…そうかな」


そうかなって…。
もう 本当にイヤになる。


「ダブル不倫みたいなもんで
 アリなんじゃねぇの?」

「お兄ちゃん最低」

「お兄さん面白いね」

「面白くなんかないよぉ…もう
 私 そろそろ
 勉強しなきゃいけないから」

「そうそう
 学生の本分は勉強だからね
 俺も課題山盛りだっけ
 …ここでやってっていい?」

「うん いいけど…」

私はお兄ちゃんを見た。
少しは遠慮して欲しい。
応援するとか言ったじゃん!
下でみんなとお茶しててよ

「俺今晩泊まっていくから
 下にいるよ
 分かんないところあったら呼べな」

察してくれたのか…
そのあたりは微妙だけど
お兄ちゃんは階段を降りていった。

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