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「再会」と呼べる「出会い」

第18章 冷 え

毎朝巻いてくる、
ライトブラウンの髪は
黒い艶やかな
三つ編みおさげだったし、
パンツが見えるかギリギリの
スカート丈は膝下五センチはあった。

ノーメイクで、
黒縁の眼鏡をかけていたけど、
醸し出す雰囲気は
どこか上品だったし、
もしかしていいところのお嬢様
なんじゃないかって
話したりしてた。

本人は控えめに笑って
否定してたけど…
実際は本当で

エミの家は代々国会議員を
している政治家のお宅だった。
お父さんは議員さんではないにしろ
官僚 として
日本の政治を動かしているらしい。


…っていうのは
昨日分かったことなんだよね。


エミの口から
家の話は一切出なかった。

お母さんと買い物に行った…とか、
そういう話は聞いた事があっても、
まさかそんなお家だったなんて…。


有り得ないよ。


だってうちの高校は
極普通の進学校で
…そういう人は普通
有名な私立高校に入るものだよね?

レッテル貼ってるだけなのかな


けどあまりにも
住む世界が違い過ぎるよ。

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