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「再会」と呼べる「出会い」

第18章 冷 え

「これです
 フランス語だから字は 
 読めなったけど」

「わ! すごく綺麗!!
 なんか借りるの
 もったいないなぁ」

「いいんですよ
 ほら…確かここの」

「うわ可愛い!
 わぁ…本場だねぇ」


二人の距離の近さに
見ている私はドキドキしていた。


「ゴド君ありがとう」


ミッチ…
いつもの数割増し可愛く見えるよ。

「じゃ また部活で」

「うん」




小さく手を振っちゃって

彼氏を見送っているようにしか
見えないよ。



「あの ミッチ」

「借りちゃった
 ゴド君が作るアレンジは
 この人に影響されてるんだって」

言いながら、
見せてくれる本の表紙では
黒人の男性がにっこり微笑んでいた。


「ふーん
 …っていうかさ
 気付いてるの?
 ミッチは」



ずばり、山ちゃんが聞く。



 




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